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Photography by Wisteria Field
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2004年12月
ゆっくり回る走馬灯(12月7日)
 突然だが星新一の「午後の恐竜」という小説(ショートショート)を読んだことはあるだろうか。ある朝人々が起きてみると街の様子がおかしい。庭には原始時代のような植物が生えているし、ワニに似た怪獣のような動物も歩いている。しかし触ろうとしても触れない。つまりこれは幻影なのだ。こうした現象が世界各地で一斉に起きたのだ。何故かその光景は段々と変化していきほどなく巨大な恐竜も姿を現わす。そして恐竜も段々と進化していく。話の落ちはこうだ。地球全てを破壊しつくす核爆弾を積んだ潜水艦が行方不明になった。その潜水艦の艦長は気が狂っていて核爆弾発射スイッチをあ押すことを決意した。つまりその瞬間に人類、いや全生物は滅亡することが決まった。よく人は死ぬ直前に自分の人生を走馬灯のように振り返るというが、それが全生物的に起きたというわけだ。これまでの全生物の壮大な歴史が人々の眼前に繰り広げられるわけだ。 なんでこの話をしたかというと、年をとってからの子育てがちょっと似た感覚なのだ。別に私はすぐに死ぬわけではないが、生まれたばかりの子供を眺めていると、何十年か前の自分を見ているようで、ゆっくりゆっくり走馬灯が回っているかのような錯覚にとらわれる。
 そのスピードは遅ければ遅いほどよいのだが。。。

大ちゃんに続け(トイレで湯ったり)(12月14日)
 午後の恐竜の次は「田舎っぺ大将」だ。皆さんは巨匠川崎のぼる氏(あの「巨人の星」の作者)の不朽の名作「田舎っぺ大将」をご存知だろうか。これは小説ではなく漫画だが、主人公は田舎から出てきた柔道少年の風大左エ門で、通称大ちゃんである。大ちゃんはある日アメリカ人の家に遊びに行く。大ちゃんは尿意をもよおしトイレに案内されるが、そこは欧米風のトイレと浴室が一緒になった部屋。大ちゃんは洋式トイレなど知らないからバスタブのほうがトイレだと勘違いし、そこにおしっこをしてしまう。(笑)次に大ちゃんはひと風呂浴びることになるが案内されたのはさっきと同じ部屋。大ちゃんは混乱するが考えた末、洋式トイレが風呂だと勘違いし、洋式トイレにお湯を貯めて入浴してしまう。(大笑)まあ、実際はいくら少年とはいっても洋式トイレで入浴はできないがそこは漫画の楽しいところで、気持ちよく入浴してしまうのだ。

 何故こんな話をしたのかというと、ウチの息子、直遥はよくお風呂でウンチをしてしまうのだ。目撃者(妻)の話によると、気持ちよさそうにお湯につかっていると突如ぶくぶくと泡があがってきてくさいにおいが充満する。そして次の瞬間にはウンチがぽっかりと浮上してくるとのことだ。私はためしたことはないが直遥としてはきっと気持ちがよいのだと思う。

 それで思ったのだが、大ちゃんみたいに洋式トイレ(当然ながらウチも洋式トイレだ)にお湯を貯めて直遥を入浴させれば一石二鳥ではなかろうか。ウンチをしても入浴後に流してしまえばラクチンだ。
 私はけっこう真剣に妻にこの提案をしたのだが、未だトイレ風呂は実現していない。


ウチの子は凄い!?(12月22日)
 直遥が生まれて早くも2ヶ月がたった。当初の混乱も多少はおさまり、だいぶ生活に落ち着きが出てきた。赤ん坊は50日で笑うとか言われているそうで、直遥も最近は笑顔らしきものを見せるようになってきた。おかげで母親のほうも育児にハリが出てくるようだ。
 ところで今日私が会社から帰ってくると女房が興奮気味に話しかけてきた。「直遥ったら凄いのよ。もうガラガラを自分で握れるようになったの!」そして私にデジカメで撮った証拠写真を見せるのだ。私は疲れていたし、もともと意外と冷めた男なので、ああそんなもんかとも思うが、そういう素振りを女房の前で見せるわけにもいかない。ここは親として感動してやらないと、角が立つ。それで嬉しそうに振舞ったわけだ。
 このへんが女親と男親の違いなのだろう。私はそういうふうに段々と成長していく仕組み、遺伝子っていうのだろうか、そちらのほうに凄さを感じてしまう。人類っていうか、生き物って凄い!

★クリスマスプレゼント(12月30日)
 今年もあとわずか。私にとっては激動の一年だったといえよう。もちろん子供が生まれたということで、生活が一変してしまったわけだ。生活の変化はいろいろとあるが、サラリーマンである私にとって夜中の授乳はそれなりに辛かった。
 ところがこの辛さが過去のものとなろうとしているのだ。最近になって直遥は夜中に起きなくなってしまったのだ、何の前ぶれもなく。はじめは疲れてしまって夜中に起きない日もあるのだな、くらいに思っていたが、それが今日までずっと続いている。だいたい夜の8時〜9時くらいに寝て朝6時〜7時まで寝てしまう。
もちろん個人差はあるのだが、概ね半年くらいは夜中の授乳が必要だと聞いていたので嬉しい誤算である。朝の授乳は私の担当だが本当に楽になった。そういえば 夜中に起きなくなったのは25日からだ。すると、これは直遥からのクリスマスプレゼントだったのだろうか。いやいや、常識的にはサンタからのプレゼントだろう。(笑)

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